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     |  | ▼ひつじさん: >
 >北海道内で、Iクリニックの取り組みは、多の施設や医師に、
 >どう捉えられているんだろう?と思うことも多々あります。
 >
 >良い治療を提供しようとの思いが根底にあるならば、
 >もっと影響される施設があってもいいのではと思うのですが・・・
 
 以下、あくまで私見として読んでください。
 
 長時間透析の普及は難しいですね。
 
 今のところ、ほとんどが施設の孤高のポリシーに委ねられていると思います。
 
 
 いろいろな理由があります。
 
 実は一般的な「4時間×週3回」という治療設定には医学的根拠はほとんどありません。
 
 経験的にただ何となく以前から続けられている設定ですね。
 
 変わったことはといえば
 
 膜や水や薬が少しだけよくなって、逆に透析時間は短くなっていることくらいですか。。
 
 患者が我慢できる時間(もちろん透析不足) と 施設のベッドコントロールとして都合のよい時間 の交差点が4時間くらいかと。。。
 
 そんな「4時間×週3回」(標準透析)が圧倒的多数であるがゆえに
 
 透析液組成やガイドラインの適正値さえもいわゆる標準的透析をもとに
 
 考えざるを得ないきらいがあります。
 
 余談ですが、ガイドラインの中のヘモグロビンやリンのコントロールなどは、
 
 高効率透析を行っているわれわれから言わせるとハードルが低すぎる気がしています。
 
 
 透析を真面目にやっている医師ならば
 
 透析の回数や時間や効率を増加させることが最も効果的であることは知っています。
 
 それでもやらない。言い換えれば、やりたくてもやれない。のです。
 
 
 「4時間×週3回」の簡易性を放棄してしまうと
 
 今、安定している施設のバランスを崩してしまう可能性があるからだと思います。
 
 ベッドが回らない、経費がかさむ、人件費も。
 
 学会も積極的には推奨していないし、経験もないし、
 
 「今のままでも、まあ、いいか」くらいで悪気はありません。
 
 さらにほとんどの患者さんは透析時間の延長を望んでいない。その効果を知らない。
 
 
 ですからわれわれ長時間透析施設も他から特にバッシングを受けることもありません。
 
 
 一番の解決法は
 
 医療者の声以上に 患者さん自身が声を上げることだと思います。
 
 患者さんがそれを望むことですね。
 
 先日の「全腎協」で長時間透析が特集され、
 
 私が大尊敬する神戸のS先生がインタビューされていました。
 
 ご存知のことと思います。
 
 
 あのような正攻法の患者会の動きにとても期待するところです。
 
 
 患者さん自身が勉強し、考え、求めることが世の中を動かすもっとも強いエネルギーになります。
 
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