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山口県の細江クリニックの橋本先生は
地味にきちんとフォローされていますが、彼の業績は私達にとって最大の理論的に依拠する研究です。
カーボスターに換えてからの方が大動脈の石灰化の速度が遅くなる可能性がある。
因みに、腎不全ではない人間でも、高齢になるとともに大動脈や心臓の弁の石灰化は起きます。
特に、高血圧の方、糖尿病の方で。
透析患者では、何も介入しなければ、積極的に介入しても大動脈や末梢の動脈、心臓の弁の石灰化は起きます。
透析をしていなくても年齢が上がるにつれてそういう事は起きます。
では、維持透析患者の血管などの石灰化が増えたと診断された時に、年齢因子なのか、透析液の組成の問題なのか? 他の治療の問題なのか、
どうやって判断します?
もちろん、論文やEBMになる前の段階の臨床医の『ひらめき』は大事です。論拠が無い、論文が無い、EBMじゃないから駄目だというのは全くナンセンスな話です。
ただ、
この治療法は良いかもしれないという感性と、之は駄目だというのも、どちらもひらめきみたいな物で、理論的に説明できるのはずっと先か、あるいは出来ない可能性も高い。
最終的には、どの治療法(透析液)が合併症が少なくて、尚且つ長生きできたかなんですけどね。
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