当クリニックは、2001年4月2日から透析業務を始めました。高品質、安全、安心な透析療法を行うべくスタッフ一同日夜刻苦勉励していく所存でございます。
 私が透析に関るようになったこの15年の間にも、透析技術、理論の進歩は目覚しいものがありました。容量制御式コンソール、ハイパフォーマンス膜、HDF,オンラインHDF、アセテート(酢酸)・フリー・バイオフィルトレーション(AFB)、活性型ビタミンDやエリスロポエチンを始めとした様々な薬剤の開発などなど。今後も新しい知識、治療方法等が出て来るでしょうが、研究者たちだけの世界でなく、如何に上手に活用していくかが現場の私たちに課せられた使命です。十年一日の如き治療は有り得ないと思います。
 これからは患者の皆様にも大いに勉強して頂いて、自身にとって最良の治療方法を考え・要求していくべき時代になっているといえましょう。医療者を育てるのは、貴方たち患者の皆様だという事をどうぞ忘れないでいてください。
 透析室での4〜5時間の治療の間は、主役はあくまでも一人一人の患者さんです。監督・脚本も各々の患者さんが担当です。私たち医療者は、演出補や舞台を整える照明係,大道具や小道具の担当です。皆様が演じやすいように、100%の力が出せるように助けるのが私たちの仕事です。また,私たちスタッフはあるときは観客かもしれません。だから、時々注文をつけます。でもきっと熱烈なファンですから、大目に見てやってください。


2002年3月26日 開院1周年を目前にして

松江腎クリニック 院長 草刈 万寿夫


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