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お約束でしたので。お知らせ。
第52回松江透析カンファレンス。2018年9月15日。
特別講演。
タイトル 透析患者の足を守る!
講師:中村秀敏医師 医療法人真鶴会 小倉第一病院 院長・理事長
要旨
1. 予防。
透析量を確保する。血流量、透析時関を増やす。
糖尿病患者では血糖管理をきちんとする。
タバコは禁止。
血圧を適正に管理する。
高燐血症、高PTH血症を管理する。
2. 早期発見。
足病変を早く見つけるために、定期的な観察、PWV、ABI、SPP等の検査を定期的に行う。
ABIが正常でもSPPやTBIが異常値の事もある。
早期発見の為にリスクチェックシートを活用し、スタッフで共有する。
あまり歩かない患者は間欠性跛行の症状をじかくできないので注意。
糖尿病神経症の患者では足の異常に気がつかない事が多い。
3. 治療
透析施設で行い得る治療を積極的に行う。胼胝の処理や、爪水虫の治療。
軽い潰瘍の治療はクリニックでも対応できた方が良い。
下肢の血流維持のための運動療法。歩行よりも座ったり立ったりの動作(スクワット)の方が有効な場合も。
4. 地域連携、病診連携、病病連携。
下肢の血流異常に対して、インターベンションが良いのか、バイパスが良いのか、担当医が適切に判断して、適切な施設に紹介出来る事。相手先の医師との信頼関係の構築も重要。
医療圏全体で、透析患者の足病変の治療の重要性を共有できるべく、透析医は活動すべき。
5. 目的
足病変から下肢の切断等に進行すれば、患者は寝たきりになり、生命予後も悪化する。これを予防する事は、患者の苦痛を減らし、QOLを維持し、医療機関・医療従事者の負担を軽減し、総医療費を抑制する事が出来る。
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